■正しい姿勢とは
正しい姿勢とは、側方から観察して@耳の穴A肩の中心B大腿骨の大転子の中心C膝関節の前部D足関節の外くるぶし約2センチ前部の各ポイント(解剖学的な指標:ランドマーク)が同一線上にあって垂直のとき正しい姿勢であると言えます。
正しい姿勢=@〜Dが一直線上に整列した時、@〜Dをつないだ線と重心線(重心を通る垂直線)は非常に近似しています。
ただ、逆に言えばいかに理想的な姿勢であっても重心線と完全に一致することはなく、重力に逆らって真っ直ぐ立つ=転倒しない為に、人は絶えず無意識に筋肉と姿勢反射によって重心の動揺を修正しています。
人間の立位姿勢は1本の柱を後ろから綱を張って支えている状態に例えられます。柱は背骨であり、綱は筋肉です。 この柱である背骨にゆがみがあれば、正しい姿勢を形成することは難しくなります。
また、この立位姿勢を保持する為に絶えず働いている筋肉を抗重力筋(身体の後ろ側の筋肉群を抗重力筋と思っていただいても差し支えないでしょう)と言いますが、姿勢の悪い人はいい人に比べ、身体の中心線と重心線との相違が大きくなるため、抗重力筋への負担が大きくなってしまいます。
慢性的な肩こりや筋膜性の腰痛なども、抗重力筋の一つである頚部筋や脊柱起立筋の過剰な負担が原因である場合が多く見られます。これらの抗重力筋群は無意識で働いている為どうしてもオーバーユース:使いすぎになってしまうのです。
これらオーバーユースによる慢性的な肩こり、腰痛の治療は、筋肉に対して治療を行うだけでは限界があります。筋肉に対して治療を行うことに加え、オーバーユースになる原因=負担の増加する原因である姿勢のゆがみ:背骨のゆがみを治すことが必要となります。
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K-1選手やオリンピック強化指定選手、インターハイ優勝チームなどトップアスリートのコンディショニングケアを務めた信頼と実績